自由行動は半日を丸っと使ってダナン市内の美術館・博物館を巡ってみることにしました。
行先は、チャム彫刻博物館・ダナン美術博物館・ダナン大聖堂の3か所、
立地が近いので時間的にも無理なく回れる見込みです。
活動的な他チームが早々とホテルを出発していく中、ゆっくり目にホテルを出発、
旅程をこなす中で初の曇り模様、町中を散策するには暑すぎず
ちょうど良さそうなどと雑談しながらホテルからタクシーで市街へ。
美術館、博物館の施設は纏った位置にあるので、
以降は散歩がてら歩いて回ることにします。
まず始めに向かった先は
仏教美術(仏像)に造詣が深い五郎さん一押しのチャム彫刻博物館
■チャム彫刻博物館
世界遺産「ミーソン聖域」を中心にベトナムに点在するチャム族の遺物を収蔵する博物館
ミーソン(7世紀-13世紀)はチャム族が建てたチャンパ王国(192年-1836年)の遺産
チャム族はヒンドゥー教を信仰していたので、ヒンドゥーの神々や慣習に基づくものが主に展示されています
シヴァ
ブラフマー
ガネーシャ
ガルーダ
牛
戦士
象
竜
首のない像
画像を見てもわかる通り展示はケース等なしの直置き、撮影フリー。
細部やアングルなどを詳しく鑑賞できる反面、保全的はどうなのよと思わなくもなかったり。
ヒンドゥーの神々の他、阿形・吽形を思わせる戦士像や動物を模った像など多数展示されています。
なお、展示の一部に不自然に頭部のない像がありますが、これらは盗掘等にあったもののようです。
また、「リンガ」・「ヨニ」というシヴァ神やヒンドゥー教のシンボル的存在の遺物も展示されていました。
日本的に言うとイザナギの成り余れる処とイザナミの成り合わざる処が結合したもの。
想像以上に充実した展示であっと言う間に時間が過ぎていきました。
チャム彫刻博物館の看板猫氏(?)
人慣れしている様子で博物館の出口付近を自由気ままに散歩したりゴロ寝したりしていました
チャム彫刻博物館を出るとホテルから利用したタクシーが客待ちに残っており、
我々を見つけた運転手が次どこ行く?と満面の笑みでセールスしてきます。
ゴメンね、
この辺を徒歩でブラブラするの、と袖なく振って
次なる目的地のダナン大聖堂と昼食「Com ga A HAI(コムガー アン ハーイ)」へ
■ダナン大聖堂
フランス統治時代の1923年にダナンで唯一建てられたカトリックの教会
パステルピンクの外観が非常に特徴的
街中の観光スポットかつカトリック教会ということもあり欧米系と思しき観光客が多い印象を受けます。
皆一様に聖堂を背にして記念撮影しているなか、一瞬の隙を見計らった五郎さん撮影の一枚
他の写真には見切れた人が映り込んでいました。
パッと見ポップな建物ですが敷地内に入って間近に見るとゲートの外からとは空気感が違って厳かな印象を受けました、不思議なものです。
ちなみにミサの時間以外は聖堂の内部には入れない、かつミサに参加すると途中退室は出来ないようなので
外観をぐるりと一周してお昼処へ向かいます。
五行山の寺院でもそうでしたが敷地内の植え込みには、非常時に食料となるスターフルーツ等の果物が植えられていました。
■昼食「Com ga A HAI(コムガー アン ハーイ)」
ダナンで人気のコムガー専門店へお邪魔します。
頼んだのは看板メニューのCom Ga Quay(揚げ鳥)
注文を受けてからメインの鳥を仕上げるスタイルで少々調理に時間がかかるようで
待つことしばし、ご飯の上にデンと鶏もも肉が鎮座したコムガーの登場です。
揚げ鳥は歯ごたえ十分なしっかりした食感のいわゆる親鳥。
オレンジ色のご飯はガック・ライスという炊き込みご飯ですがクセのない普通のご飯でした。
なお、付け合わせも含めて
オレサマ オマエ マルカジリ
と三人ともきれいに完食いたしました。
ちなみにメニューのLUOCは蒸し鶏、XEは鳥のほぐし身が揚げ鳥の変わりに乗るようです。
■ダナン美術博物館(Da Nang Fine Arts Museum)
2016年にオープンしたベトナム国内で3番目、中部地方初の美術館
テーマ別にエリアが分かれており、近代美術・共産絵画・先住文化と特色のある展示がされています。
京劇面
お面
ベトナムの特色を生かしたテーマ別の展示があり、ベトナム北部は紀元前後に中国(前漢-後漢)の支配下にあったため
当時の中国文化が反映された文化財も多く、京劇の面と思しき展示など。
近代美術では、共産、社会主義の思想を受けた作品が一つのテーマとして展示されており
時代時代の変遷も感じることが出来る美術館でした。
■街歩きと買い物
予定していた博物館、美術館を回り終えたので、
時間調整のためショッピングモール「ビンチュンプラザ」へ
ベトナムの交通事情にも慣れが出てきたこともあり、
交差点で押し寄せる原付の波にも怯むことなく進んで行きます。
思えば逞しくなったもんだ、というか躊躇していると原付側も避けるかどうか迷ってしまって余計危ない。
堂々と我が道を行く方がかえって安全だったりします。
(ランダムに動く弾よりも規則正しく動く弾の方が避けやすいでしょ?)
そうこうするうち道中パラパラ降りだった雨が勢いを増してきたので急ぎモールに駆け込みます。
こちら一階はブランド衣料品等のテナントがブース単位に出店しており、
二階三階がBig Cというスーパー、四階はアミューズメント施設となっています。
ばら撒き用のお土産にコーヒー等々、調味料やインスタントラーメンをスーパーで物色していると
アミューズメント施設の映画館で映画を見ていた映画班に遭遇。
その後は次の予定時刻までファストフード店で休憩。
ランチメニューのフライドチキン丼に興味を惹かれる五郎さんとたかしさんがだが、
昼のコムガーと構成が同じということに気付きここでは様子見
五郎さん、
「危なかったぁ、チキンと米の丼物、お昼と丸被りするとこだった。」と内心呟いたとか呟かなかったとか。