第2章 C言語の基礎 ~ printf( ) と 変数について ~

休憩室

 今回はC言語の生い立ちと現在です。

 C言語は元々、UNIXとよばれるOS(OSの意味は研修中に習います)を 開発する目的で作られました。UNIXは、1969年頃、AT&Tベル研究所というところ (嘘だか本当だか、ノーベル賞受賞者の比率が世界一と言われています)で、 Ken Tompsonnや、Dennis Ritchieらによって作られました。

 初めの内、UNIXはアセンブラと呼ばれる低レベルのプログラム言語で作られていました。 しかし、UNIXを高級言語で記述したいという要求から、Dennis Ritchieらによって、 C言語が作られました(C言語は、全然高級言語じゃないよ、という意見も多いですが)。 そして1973年頃には、UNIXはC言語によって記述されるようになりました。

 その頃のCコンパイラは、PDP-11というマシンでしか使えませんでした。 その後、Steve Johnsonという人の作った、Portable C Compilerが登場しました。 このコンパイラは、名前の通り(Portableは、持ち運べるの意)で移植性に優れ、 他の多くのマシンでCコンパイラが使われるようになりました。

 その後、安価なパソコンでも使えるCコンパイラが、たくさん出回るようになり、 1989年には前述のANSIによる標準化も行われ、今に至っています。

 1983年には、同じくAT&Tベル研究所のBjarne Stroustrupによって、 C++(シープラプラと読む)という言語が開発されました。 最近よく耳にするオブジェクト指向という概念を取り入れて、C言語を拡張したものです。 C++はオブジェクト指向言語としては賛否両論がありますが、 既存のCプログラムがそのまま全て使えることから、瞬く間に広がりました。 VisualC++、BolandC++を初めとして、数々のC++コンパイラが世に出ています。

 そしてC++も1996年現在、ANSIによって標準化作業が進められています (実は、C言語の標準化も再び行われています)。

 さらに1995年5月、SunMicrosystemsのJames Goslingら (開発チームにはBill Joyというビッグネームもいました)によって、 Java言語と呼ばれるものが開発されました。 このC++によく似た言語仕様を持つJava言語は、インターネットのWWW上で 動的なプログラムが作れるとあって瞬く間に広がっています。

 Java言語は、C++からオブジェクト指向的な部分(つまりC言語でない部分) ばかりを取り出した言語と言えましょう。しかし、C言語に似た構文も少なからず残っており、 C言語を理解していればJavaは容易に習得できるはずです。

 要するに、皆さんはあせらずに、まずはC言語をしっかりマスターしましょうということです。

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